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電話占いタバサの森

日時: 2013/02/06(Wed) 21:28
名前: 匿名

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Re: 電話占いタバサの森 (No.1)

日時: 2014/11/19(Wed) 20:29
名前: 匿名

R市の権力者たちは、権力者というものの例にもれず、一般人より良い暮らしをしていた。たとえば、5月の祝日(メーデー、戦勝記念日)には祝日用のマシュマロや中国製のタオル(高価ではないがソ連時代は常に不足していた)、あるいはカラー上装版の「ビルマ物語」の本を受け取ることができた。11月の祝日にはセントラルヒーティングの部屋から、ミトンをはめた手を、こごえる群衆に向かって心を込めて振っていた。一般人は夜中に床の中で寝返りを打ちながらこういう暮らしの夢を見るものだ。とはいえ、権力者には権力者の夢があるものだ。最初から悪意を向ける必要も、妬む必要もないと私には思える。私たちを匿ってくれたアントニーナさんは、どこか彼女の宇宙における高みに向かってセントラルヒーティングのパイプのことについて申し開きをしなくてはならないようであった。だからR市のアスファルトが壊れて、人々が煮えたぎった地下の温水へ落っこちて戻らなくなり始めたとき、最高天はこの予期せぬスープの件についてアントニーナさんの責任を問うてきたのである。
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Re: 電話占いタバサの森 (No.2)

日時: 2014/11/19(Wed) 20:29
名前: 匿名

しかし、結局のところアスファルト自体はアントニーナさんの管轄ではなく、ワシーリー・パラモノーヴィチさんの管轄なのだから、文句は彼に言ってほしい、と怒りのアントニーナさんは、明るい色をした滑らかなオフィスのテーブルと、暗い色をした家のやつに拳をたたきつけて主張した。人々が落っこちていたとき、ワシーリーさんは不在であった。しかしながら、とある上司が彼を、ヘリコプターからコルホーズの鹿を狩るのに誘っていた。彼は厳しく注意されたいなどとはまずもって思っていなかった。彼が上司と仲のいいことが、アントニーナさんの関心を引いた。その事実は、彼の青白いノーメンクラトゥーラ(これ自体はリストのことなのだが…)の服に対して、白百合のような影を投げかけていたのである。彼は・・・を示唆し、抜け目なく全てを要約し、やりくりして、工作をした。そしてアントニーナさんのパイプはもとから錆びていなかったので、ワシーリーさんのコンクリートを侵食などしたはずがない、という点を強調した。
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Re: 電話占いタバサの森 (No.3)

日時: 2014/11/19(Wed) 20:30
名前: 匿名

これは正しいのだろうか?正しい。双方向への口論が起こっていた間、水はアフメド・ハシャーノヴィッチさんの木を地下から侵食したため、木は崩れ落ち、年金生活を目前に控えたオリガ・クリストフォロヴナさんの管轄の一つがいの犬をぶっ潰した。当然ながら、最終的に責任の全ての矛先を向けられたのはオリガさんであった。である以上、彼女は、自分の管轄下の部署が野良犬を撃ち殺さないで放置していたことを思い出さされざるを得なかった。会計年度の間じゅうずっと、犬どもは我々人民とパブリックスペースと子供の遊び場の尊厳、我々の黄金に輝くかけがえのない通貨、我々の絶え間ない、疑う余地のない成功の担保と保障、我々の誇りと楽しみの尊厳を損ない続けたのであるから、膝の上で暮らさせてやるよりも、煮えたぎった湯の中に立たせておくのがいいということになった。
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